2011年12月14日開催
食洗協年末講演会「最近の食中毒動向と生食用牛肉の取り扱いについて」で熱弁
演題
最近の食中毒動向と生食用牛肉の取り扱いについて
講演内容
1) 最近の食中毒動向
2) 生食用食肉の規格基準検討の経緯
3) 生食肉の加工基準設定に関わる調査・研究結果
4) 微生物学的基準の考え方とその概要
5) 腸内細菌科菌群試験
2011年12月14日開催
食洗協年末講演会「最近の食中毒動向と生食用牛肉の取り扱いについて」で熱弁
演題
最近の食中毒動向と生食用牛肉の取り扱いについて
講演内容
1) 最近の食中毒動向
2) 生食用食肉の規格基準検討の経緯
3) 生食肉の加工基準設定に関わる調査・研究結果
4) 微生物学的基準の考え方とその概要
5) 腸内細菌科菌群試験
平成23年12月14日、国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部第一室五十君(いぎみ)靜信室長をお招きして、年末講演会が開催されました。五十君室長は最近の食中毒動向についてご説明されました。腸管出血性大腸菌、ウェルシュ菌、セレウス菌については、患者数の増減はあるが事件数は変化がないこと、カンピロバクター・ジェジュニ/コリは細菌性食中毒での患者数は上位で、徐々に患者数が増加傾向にあるのに対し、サルモネラ属菌、ぶどう球菌、腸炎ビブリオの発生件数は減少傾向にはあるが、死亡例や大型の集団事例の発生が起こらないように食品の衛生管理の徹底を維持することが重要であることを力説されました。
次に、現在問題となっている生食用牛肉の取り扱いについてご講演いただきました。生食用食肉の規格基準検討の経緯、生食肉の加工基準設定に関わる調査・研究結果についてご説明いただき、生食用として提供される牛肉は解体後、速やかに適切な加熱処理と工程管理を行うことで、表面および深部への汚染が制御可能と思われること、牛肉表面10mm下における60℃・2分加熱保持により、腸管出血性大腸菌(およびサルモネラ属菌)の危険性を想定レベル以下に抑えると思われることについてご講演いただきました。
さらに、微生物学的基準の考え方についてご講演いただき、今回の生食肉の加工基準設定については公衆衛生上の目標値から摂食時安全目標値かつ達成目標値を設定したものであることについて熱弁をふるわれました。さらに、微生物学的基準における衛生指標として腸内細菌科菌群を採用した背景と試験法についてもご講演いただきました。