(食洗協調べ ’98.10 N=27工場)
用途別にどのような除菌洗浄剤が使用されているかについて図1~図4に示しました。
【 図1 機械に使用される除菌洗浄剤 】
【 図2 器具に使用される除菌洗浄剤 】
機械及び器具に使用される除菌洗浄剤では、アルコール系が最も多く、ほぼ1/2を占め、次いで塩素系がおよそ1/4であり、これに次いで、機械ではビグアナイド系が1/6を占めていました。
【 図3 調理台に使用される除菌洗浄剤 】
【 図4 床に使用される除菌洗浄剤 】
調理台に使用される除菌洗浄剤では、アルコール系が最も多く、ほぼ1/2を占め、次いで塩素系がおよそ1/3でした。
床に使用されている除菌洗浄剤は、約1/2が塩素系除菌洗浄剤でした。これは床を除菌洗浄するには量的に多く必要な点から、価格的に最も安価なメリットのある塩素系が選択されたものと考えられます。
次いでビグアナイド系およびカチオン系の除菌洗浄剤が多く使用されていました。ある調査によればハム・ソーセージ製造工場にいる常在菌は乳酸菌であり、製品の変敗原因菌となっていることが多く、当該菌のコントロールがポイントとなりますが、嫌気性芽胞菌を含む腸内細菌にも広く汚染されているといわれています。このような芽胞菌および真菌対策あるいは材質への影響の配慮から、カチオン系あるいはビグアナイド系が使用されていると考えられます。アルコール系の除菌洗浄剤は、壁にわずかに使用されているものの床には全く使用されていませんでした。これは、床などが濡れていた場合に効力が低下すること、コストが床に使用するには高価であることおよび危険性(引火し易い)が高いためと考えられます。